太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

2025年11月


 2025年11月28日(金)朝日新聞朝刊「25面教育・科学」大河内副理事長の記事

2025年11月28日(金)の朝日新聞に
大河内副理事長の研究が取り上げられました。

「地球規模で広がる大気中プラ 富士山頂や北極にも 豪雨引き起こす恐れ」
というタイトルにて、
朝日新聞、教育・科学ページの金曜日連載「学びの扉」にて、
玉木祥子記者による詳しく、わかりやすく書かれている記事です。
富士山頂や北極の大気中に目に見えないほど小さなプラスチックが舞っている。どこから来るのか、メカニズムの一端が少しずつ明らかになり始めている。
プラごみをめぐっては、海に流出したプラごみが劣化し、直径5ミリ以下のマイクロプラスチックとなる、海洋プラ問題が注目されてきた。それに比べて大気中マイクロプラに関する研究はまだ数少ない。
(中略)
日本でも、富士山頂の雲に含まれる水の中から1リットルあたり約6.7個のマイクロプラが見つかっている。早稲田大の大河内博教授(環境化学)らが2017年から研究に取り組み、検出を初めて示した。
標高3千メートルを超える富士山頂で粒子が確認されたことは、発生源から遠く離れた場所まで運ばれ、雲ができる上空にも存在しているということを意味している。
(玉木祥子)
11/22(土)15:00 YAHOO JAPAN ニュースより
大気中プラスチックの歴史から、
富士山頂で発見された経緯、世界的な広がり、海洋汚染との関係、人体影響など
解説されております。

 早稲田大学西早稲田キャンパス屋上に設置されているプラスチック採取装置朝日新聞デジタル版より

 富士山頂に設置したプラスチック採取装置(朝日新聞デジタル版より)
Googleの AI による概要では以下のように表示されます。
・問題点: 人間活動の影響が都市部だけでなく、富士山頂や北極のような遠隔地にも及んでいることを示唆しています。
・メカニズム: 大気中の微細プラスチックが雲の核となり、豪雨などの気象現象に影響を与えている可能性が指摘されています。
・課題: 都市部から遠く離れた場所でもプラスチック汚染が確認されていることから、その拡散の仕組みや対策が喫緊の課題となっています。
記事は朝日新聞のデジタル版(有料記事)にてご覧いただけます。




(広報委員会) 

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https://gml.noaa.gov/aero/docs/newsletter/NL_3/george.html より

皆さまおなじみの Dr. Neng-Huei(George)Lin は台湾中央大学教授でルーリン山ベースラインステーション(LABS)のエアロゾル測定の責任者で、Aerosol and Air Quality Research のChief editor の一人です。

今回、新潟で行われるACAPの会議へご出席のついでに東京へ寄って下さいます。Lin 先生は本NPOの発足当初から、ハワイ、Mauna Loaの Russ Schnell 博士と共に、本NPOの運営に協力してくださり、富士山頂での研究に共同研究者を派遣して下さったり、国際集会ACPM2017でもお世話になりました。

最近でも、2023年新潟で行われたAcid Rain 2020では、本NPO研究者との交流もあります。

 
 2023年4月 Acid Rain 2020の会場で、大河内副理事長とLin教授(2023年6月23日のブログより)

今回の訪問は急遽決まったのですが、折角のチャンスなので、NPO東京事務所とZoomで、Lin教授を囲んで、お茶とスナックの集まり(ハイブリッド)を考えています。
   時間:11:30-12:30 軽い昼食
      12:30-15:00 談話会

 invitation2

富士山研究者と話したいというLin教授のリクエストなので、希望される方は5分-10分トピックスをお話し下さい。もちろん、参加だけも(東京事務所でもリモートでも)歓迎です!
リモートでご参加の方はご連絡ください。

連絡先: tyo-ofc@npofuji3776.com
                  dokiya@edogawa-u.ac.jp

(広報委員会) 

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前回に続く)

NPOの設立総会は11月27日に行われましたが、それまでの経過を纏めてみます。

10月31日の第16回富士山高所科学研究会の会合で、ジャンボさん(渡辺豊博事務局長)から与えられた大量の書類を、消化して実体化する時間だったといえるかもしれません。当時の富士山高所科学研究会のメンバー25名のアンケート結果が残っています。



1.測候所の利用希望について(利用したい、できれば利用したい、わからない)
2.測候所の個人的認識(教育拠点として重要、研究会へ利用者として参加、サポーターとして)
3.研究会とNPOのあり方について(研究会は発展解消、学会昨日中心に存続、学会での分担の可否)
4.NPOへの個人的意思(正会員として参加、賛助会員として、参加は難しい、今後も情報提供希望)
の項目についての質問に、「利用の希望」「教育拠点として重要」および「NPOに正会員として参加」はほぼ90%が●でしたが、全員ではなく、それぞれの事情を抱えていたことがわかります。また、「研究会はNPOとして発展解消」は半分以下の●で、その後結果として発展解消してしまったことがこの時点では予想されていませんでした。

富士山高所研究会と言う研究者組織とNPOとの関係が一番の課題で、秋の学会やその他の集会のたびに何度か話し合いが行われていました。

11月5日(土曜日)には、富士山測候所勤務経験のあるOBとの懇談会いが、前回のつくばに続けて、御殿場で行われました。
「富士山測候所OB各位」という懇談会への出席依頼状が気象研究所五十嵐康人主任研究官の名前で、元所長や職員の方々宛に出されています」ここで得られた先輩のノウハウは具体的で後年大変役に立ちました。施設の老朽化や、安全の問題から、測候所の民間での維持管理には反対をされた志崎大策元所長などもおられましたが、測候所勤務経験のある先輩の大半が、無人化を惜しんでおられて、NPOという形でも残ることに希望を繋いで下さっていました。

測候所施設の運営に関わるノウハウについて下記の「別紙」はその後の参考になっています。


2005/11/27
千代田区
NPO「富士山測候所 を活用する会」設立総会
たくさん
2005/11/21 神戸大 日本気象学会秋季大 会富士山セッション
2005/11/5
 御殿場
 測候所OBとの面談
11名
2005/10/31
 気象庁
 「山頂庁舎等有効利 用検討委員会」参加
オブザーバー
2005/10/31
 東大
 第16回富士山高所 科学研究会会合
たくさん

11月21日には神戸大学で日本気象学会の秋季大会が行われ、その中で「富士山セッション」がありました。当日の座長だった岩坂泰信・金沢大教授と土器屋由紀子・江戸川大教授により2006年に「天気」にそのまとめが報告されています。




研究発表の中では、最初に、東北大学・中澤高清教授によって、「富士山頂における二酸化炭素濃度の観測」として、1980年10月はグラブサンプリングで、1981年7-10月には赤外分光法により測定したデータが紹介されました。レーダー観測が中心だった測候所時代にも行われていたことを示されました。気象研究所・五十嵐康人主任研究官、兼保直樹産総研研究員、加藤広海・農工大大学院生、三浦和彦・理科大助教授他の富士山を用いた研究や、山梨大・小林助教授、名古屋大・西田千春大学院生、畠山史郎国環研室長他の富士山以外の山岳や南極などの研究も報告されています。
このシンポジウムの関係者の多くがその後のNPO活動に長く関わっていることはご存知のとおりです。

研究者たちが、学会や懇談会などで忙しい間にも、ジャンボさんと櫻井芳之さんの事務局では、設立総会の準備が進み、11月27日に「特定非営利活動法人 富士山測候所を活用する会」設立総会のご案内が発起人・浅野勝己の名で関係者に配布されていました。




設立総会とNHKのニュースにもなったその反響、その後の動きは次回ご紹介します。
参考 
岩坂泰信、土器屋由紀子「2005年度秋季大会・スペシャルセッション「高所山岳を利用した大気科学の展望:富士山頂を観測拠点に」報告、天気53,43-47,2006

(広報委員会)
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11月1日(土)に愛知保険医新聞・新年号企画インタビューに土器屋由紀子理事が招かれ、協会伏見会議室において愛知県保険医協会新聞部の5名の先生と4名の事務局の方のインタビューに応えました。

「ここでしかできない研究がある:富士山測候所が地球環境に果たす役割」の企画に対して
土器屋理事が「富士山頂の科学的役割とNPO」と題して約1時間のプレゼンを行い、内科、肛門科、小児科、歯科のそれぞれの専門の先生方からの質問がありました。


プレゼンのタイトルと概要

「富士山測候所の簡単な歴史」として、
①19世紀後半の野中至・千代子による冬季82日間の観測に始まり、気象庁時代、無人化されてから、
本NPOによる管理が始まるまで
②研究者主体の本NPOの説明
③測候所管理運営の実態
④得られた成果
⑤今後の問題など
について話しました。

特に、
③の中でコロナ対策の実態について
井出里香理事と岩崎洋山頂班長の協力で作った資料をもとに説明しました。

研究者が山頂へ行くまでの対策として:



山頂での対策として:



罹患者がでた場合について:



実際は2020年から2025年の間、研究者には一人の罹患者もなく(対応-3)は必要がなかったのですが、山頂の管理を行う山頂班には2022年に4名の罹患者がでました。(1名は交代下山、帰宅後発症)
罹患者は山頂で2週間自己隔離し、下山時は防護服とマスク着用でブルの後部に3人のみ乗車、下山後、各自の車で直帰。班長は御殿場で数日過ごして帰宅。その間御殿場班はホテル住まいでした。一時は研究者の受け入れを数日間中止したこともありましたが、結果として、研究者の罹患者は一人も出さずにすみ、これは「NPOの管理の一つの成果」として報告しました。

当時、現場で同じ苦労をされた医療従事者の方々のご意見を伺いましたが、気圧の低い富士山で自己隔離の対応に、
「非常に苦労して管理運営をやっておられることがわかりました」
との評価をいただきました。

また、2人おられた歯科医の先生からは、
「映画『芙蓉の人』などで、富士山頂では味覚が変わったりすることを聞いたが、その点はなにか対策があるか?歯科医としてこれまでに研究が行われたか?」
などのご質問があり、研究者は短期間の滞在多いのですが果物など食べやすいものと、パサパサした食べにくいものがあったことなど、古い経験を思い出して少しご説明し、また、2009年の野口いづみ先生の研究については、後日成果報告書のコピーをお送りしました。

後日になりますが、岩崎班長と井出理事からの下記のコメントがありました。

岩崎班長から
「特に塩味と甘味が鈍くなり全体的に濃い味を欲するようになります。まあ、カップ麺やレトルト主体であればほぼ下界と変わらないと思います。」

井出理事からは
「ご指摘の通り、高所では味覚、嗅覚鈍くなると言われています。気圧の低下により味蕾(舌にある味を感じる器官)の感度が低下します。また、空気の乾燥により鼻粘膜も乾燥するため、味覚と関連する嗅覚も低下します。特に塩味や甘みが感じにくくなると言われています。塩味で20~30%、甘みで15~20%ほど鈍化するという報告があります。」

当日は時間が限られていましたが、富士山測候所が大変魅力的な研究サイトであることをわかって頂けたと思います。今後、関係者の方々に利用して頂けることをお願いしてきました。


 インタビュー後に5名のインタビュアーの先生方と土器屋理事(2025年11月1日)

10000人以上の購読者がある「愛知保険医新聞」の新年号に本NPOをご紹介頂けることを楽しみにしています。

(広報委員会)
 
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朝日新聞(デジタル版)より

2025年11月3日(月)に
「富士山頂の雲からプラスチック 「見えない汚染」が地球覆う、対策は」
https://www.asahi.com/articles/ASTBZ3RT2TBZUTFL00LM.html
という記事が朝日新聞(デジタル版)にて公開されました。
富士山頂や北極の大気中に目に見えないほど小さなプラスチックが舞っている。人間活動の影響が都市や町だけでなく、地球規模に広がり、制御が利かなくなりつつある。このプラスチックはどこから来るのか、メカニズムや影響の一端が少しずつ明らかになり始めている。
2016年、パリで雨水から繊維状のプラスチックが検出されたという報告が発表され、大気中に浮遊するプラスチックの存在が示された。その後、世界各地で調査が進み、大気中プラの実情が見えつつある。
こちらは、有料記事となっております。
ご興味ある方は下記リンクよりご覧ください。



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