太郎坊のそよ風

認定NPO法人 富士山測候所を活用する会 オフィシャルブログ

カテゴリ: 事務所

2026年3月22日、早稲田大学西早稲田キャンパスとオンライン(Zoom)のハイブリッドで、第19回成果報告会が開催されました。参加者は会場26名、オンライン28名で合計54名でした。



実行委員長は大河内博教授(副理事長、早稲田大学)、副実行委員長は反町篤行教授(東洋大学)、王一澤助教(早稲田大学)で、14件の富士山を拠点とした最前線の研究成果が、大気化学から火山・地震まで幅広く報告されました。

第一部 大気化学・気象分野では、2025年夏は太平洋高気圧が全期間にわたって強く張り出し、「平年並み」の期間がゼロという記録的猛暑だったことが報告されました。富士山頂のCO2年平均濃度は425.49ppmに達し、16年間の観測で上昇が続いています。


富士山頂における二酸化炭素濃度の長期モニタリング~16年目~ 寺尾有希夫(国立環境研究所)

また、大陸由来の汚染指標である一酸化炭素は年々減少傾向にある一方、オゾンは横ばいで削減の難しさを示しています。
マイクロプラスチックについては、富士山頂の雲水から16種類のポリマーが検出され、東南アジア大陸由来の気塊ほど粒子の劣化が進んでいることが判明。大気を通じた地球規模の汚染が富士山頂にまで及んでいます。


世界遺産をめぐるプラスチック大気汚染:富士山とアンコール遺跡群の意外な関係
大気中マイクロプラスチック観測から見えてきたこと  大河内博(早稲田大学)


さらに、山頂に漂う微粒子の「磁気特性」を調べた研究や、微生物が雲の氷晶核に関与している可能性を探る研究など、ユニークな視点の発表もありました。


富士山頂で「雲のタネ」を追う: 氷晶とバイオエアロゾル観測(2025)村田浩太郎(埼玉県環境科学国際センター)

第二部 大気電気・地震・噴火分野では、独自の雷位置標定ネットワークの構築、測候所の接地線により富士山体そのものを測定器として使う雷観測、そして登山者向けの雷アラートシステムの検証結果が報告されました。5 km圏内で最大97%の捕捉率を達成した一方、「もっと早く警告できるか」が引き続きの課題とのことです。


雷の危険をいち早く知る! 「イマフジ。」プロジェクト 小柳津由依(青山シビルエンジニヤリング株式会社)

地震計で落石を検知する、興味深い安全研究も発表されました。


富士山山頂で落石は見張れるのか? : 地震計で探る登山者の安全 池谷拓馬(山梨県富士山科学研究所)

「山頂噴火は2,300年前が最後」という定説を揺るがすかもしれない発見も注目を集めました。山頂と山麓の堆積物の化学組成を照合した結果、平安時代頃にも山頂噴火があった可能性が示されました。


山頂噴火は2,300年前で終わっていなかった? - 山頂と山麓の堆積物の照合から探る噴火史 - 
亀谷伸子(山梨県富士山科学研究所)


宇宙線ミュオンで富士山の内部を透視する研究、地磁気観測によるマグマ上昇の検知を目指す新観測点の始動など、富士山をまるごと捉える挑戦も続いています。


宇宙線を使って富士山の内部構造を探る 居島薫(山梨大学)

CO2の増加、大気中のマイクロプラスチック、書き換えられるかもしれない噴火史...富士山頂は、地球環境と自然の変化を読み解く「最前線の窓」です。
本NPOは今年も夏期観測を続けます。
富士山が語る地球のメッセージに、ぜひ引き続きご注目ください。



第19回成果報告会の発表内容をまとめた予稿集はこちらからダウンロードできます。

なお、2025夏期観測は下記の後援で開催されました。
静岡県
山梨県
一般財団法人 WNI気象文化創造センター
一般財団法人 新技術振興渡辺記念会
公益財団法人ふじのくに未来財団



(広報委員会)
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富士山測候所を活用する会では、ウェブサイトにて寄付を募っています。主旨や活動にご賛同いただけましたら、ぜひご支援をお願いします。
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予稿集はこちらからダウンロードできます。

成果報告会実行委員長 大河内博副理事長の世講習の「ご挨拶」にありますように、
設立20周年を迎える本NPOは、世界的なメディアに取りも上げられるような学術的にも重要な研究成果を上げてきていますが、それらは多忙な研究者たち個人個人の必死でギリギリの努力によって、辛くも支えられていることが伝わってくるのではないでしょうか。

多くのみなさまのご来場をお待ちしております。

どなたでも無料でご参加いただけます。
聴講参加ご希望の方は、下記URLの「第19回成果報告会 聴講参加申込フォーム」よりお申し込みください。
第19回成果報告会 聴講参加申込フォーム
第19回成果報告会の詳細情報については下記ページをご覧ください。
第19回成果報告会について

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3月になり横浜から見る富士山も少し霞んで見えるようになりました。



3月22日(日曜日)開催の成果報告会について、第1報に続いて第2報をお送りします。

1. 第19回成果報告会開催概要
 日時:2026年3月22日(日)12:30(開場12:00) ~ 18:00(予定)
 会場:早稲田大学西早稲田キャンパスとZoomによるハイブリッド開催

2. 会場のご案内
 早稲田大学西早稲田キャンパス 東京都新宿区大久保3-4-1
  63号館 2階 05会議室(原富太郎記念会議室)
   JR山手線 高田馬場駅から徒歩15分
   西武新宿線 高田馬場駅から徒歩15分
   副都心線 西早稲田駅に直結
   東西線 早稲田駅から徒歩22分

 早稲田大学西早稲田キャンパスへのアクセスはこちら
 キャンパス案内図はこちら



3. 第19回成果報告会聴講参加申込について

聴講参加ご希望の方は、下記URLの「第19回成果報告会 聴講参加申込フォーム」よりお申し込みください。
第19回成果報告会 聴講参加申込フォーム
第19回成果報告会の詳細情報については下記ページをご覧ください。
第19回成果報告会について

今回、14件の充実した講演が予定されています。
講演タイトルや予稿集は近々ご公開しますので、引き続きご注目くださるようお願いいたします。

(広報委員会)
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2025年度の夏期観測の研究成果について、下記のとおり成果報告会を開催いたします。

(1)主催:認定NPO法人富士山測候所を活用する会
(2)後援:静岡県、山梨県、一般財団法人 WNI気象文化創造センター、一般財団法人 新技術振興渡 辺記念会、公益財団法人ふじのくに未来財団
(3)日時:2026年3月22日(日)12:30(開場12:00) ~ 18:00(予定)
(4)会場:早稲田大学西早稲田キャンパスとZoomによるハイブリッド開催

2025年夏の山頂、および太郎坊他での観測を中心にその成果を報告する会で、今回はその19回目です。
言い換えると、本年は、富士山頂夏期観測20周年を迎える記念すべき年になっています。

最近の山頂トピックスの中で「大気中のマイクロプラスチック観測」を研究している大河内博副理事長を実行委員長に、山頂での研究者7,000人目に輝いた東洋大・反町篤行教授と大河内副理事長の共同研究者・王一澤博士の二人を副実行委員長とし、自信を持って充実した内容の報告会をお届けいたします。

一般の方にもわかりやすく解説しますので、ぜひご参加ください!
なお、成果報告会については、引き続き本ブログでお知らせしますのでご注目ください。



会場のご案内:早稲田大学西早稲田キャンパス63館05
東京都新宿区大久保3丁目4-1
詳しくはこちらをご覧ください。
https://www.waseda.jp/top/access/nishiwaseda-campus

第19回成果報告会に聴講参加をご希望の方は、こちらのフォームからお申し込みください。
一般の方、初めての方もご参加いただけます。
第19回成果報告会 聴講参加申込フォーム

※報道関係の皆様におかれましては、日曜日の午後ではございますが、中身の濃い研究発表がたくさんありますので、ぜひご参加頂けますようお願いいたします。

(広報委員会)

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前回に続く)

大成建設による国際集会開催支援が決定するとすぐ、渡辺豊博事務局長(ジャンボさん)の司令で関係研究者への招待講演要請のメールの発送が始まりました。

浅野勝己理事長、堀井晶子医師グループが高所医学関係、岩坂泰信・金沢大教授と土器屋由紀子副理事長・五十嵐康人気象研究所主任研究官が大気化学を含む観測関係、山本智・東大教授が天文学関係という感じで担当したのですが、結果として、下記の3人の方々をご招待することになりました。

(1)韓国(中国)・長白山 金潤信教授(大気化学、漢陽大学)

(金教授提供のスライドより)

(2)ハワイ・マウナロア山 Dr. R.C. Schnell(大気化学、NOAA)


Global Monitoring Laboratory より

 Schnell 博士提供のスライドより

米国・ハワイ島のMauna Loa観測所は1957年より二酸化炭素の濃度を測定しており、温室効果気体に関して世界的な基準観測所となっています。

  (3) スイス・マルガリータヒュッテ(モンテローザ山)Prof. Perter Bartsch(高所医学、ハイデルベルグ大学)
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 The Netherlands Respiratory Society より


 Bartsch 教授提供のスライドより
・ モンテローザ山には、サボイ(Savoie)の王妃で登山家としても知られたマルガレータ王妃にちなんだ山小屋(マルガリータヒュッテ)があり、高所医学の研究に用いられていました。

岩坂泰信金沢大教授には2004年の無人化以来、いくつかの国際集会で、富士山測候所存続についてアピールの場をあたえられ、土器屋が講演を行って来ましたが、その反響もあり、マウナ・ロア山の大気化学のトップだったSchell 博士の派遣、岩坂教授の共同研究者・金教授がすぐ決まりましたが、ユングフラウヨッホからの招待は先方の都合がつかず、五十嵐・主任研究官が見学の体験を紹介することになりました。
ヨーロッパからは、ハイデルベルグ大のBartsch 教授が高所医学にきまり、大気の話題もカバーするとのことでした。

国際会議に開催を3月3-4日、会場:学士会館で、国内の講演者としては、浅野勝己、五十嵐康人、岩坂泰信、片山葉子、兼保直樹、高桜英輔、土器屋由紀子、増沢武弘、山本智の9名が決まりました。
講演内容や反響は次回ご報告します。

(広報委員会)
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